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着物の世界で名をなしてきた家系の3代目として、八面六臂の活躍を続ける斉藤上太郎さん。 着物デザイナーの他に、いくつもの顔をお持ちです。
秋冬のコレクションの準備に寸暇を惜しむ彼を東京の六本木ヒルズ店に訪ね、お話を伺いました。
現在、大きく分けると4つのカテゴリー、すなわち「着物」、「コスチューム(著名人の衣装)」、「アートワーク」、「プロダクツ」のジャンルで活躍中ですが、ベースになっているのは常に「着物」とのことで、まずはその「着物」で東京コレクションに参加した思いをお話していただきました。
「着物と言うとギャラリーで衣桁にかけた形で見せるという方法が一般的です。まずは柄や素材が先に来てしまうのです。意匠が勝ってしまうと言っても良いでしょう。でも、僕は着ている姿を見せたかったんです。アルマーニのスーツやドルチェ&ガッバ―ナのワンピースを着るのと同じように、もっと気軽に着物を着て欲しい。それには実際に着て美しく見える姿を見て欲しかったんです。例えばパーティに何を着て行こうと考えた時に、着物も選択肢の中のひとつに入っていて良いと思ったんです」
和の美しさ、素敵さを実感してもらうための場として東京コレクションを選んだそうなのです。

1996年のことでした。
考えてみれば上太郎さんの着物は決して着物の様式美を離れてはいません。
アバンギャルドではあっても着物のベースは決して崩していないのが大きな特徴です。
ただ、従来個別に作られていた帯や小物類を一つのコンセプトでまとめあげたという所に新しい息吹をひしひしと感じ取る事ができます。
それは、かつて出来そうで出来なかった事かもしれません。
着物を熟知し、その良さを知っているからこそ、挑戦できた上太郎さんの個性そのものなのです。
こうして東京コレクションという、どちらかというと西欧的なイベントの中に、回を重ねるごとに確実に自分の場を位置付けてきました。
そして、今シーズン"フューチャリズム"−自分から見ての近未来をテーマに3月のショーに臨みます。
どのような作品が展開されるのか今から本当に楽しみです。
コレクション以外では5月にグランドオープンする皇居前のパレスホテルの中の神殿の天井を手掛けたと教えてくださいました。
見事なひのきの組木(くみき)細工の天井は、上太郎さんが育った京都を中心に、職人さんたちを京都の郊外に集めて取り組んだ壮大な仕事振りで、総点数三万点に及ぶ、幅3メートル、奥行き14メートルの仕上がりになっているとのことです。
写真で拝見しただけですが、その繊細な美しさには言葉も出ませんでした。しかもライトを点灯した時の透明感と言ったら…。とにかく乞うご期待としか言いようがありません。
その他にも、ここではまだ発表できない空間デザインや衣・食・住などの様々なプロジェクトに携わっているそうですが、
「ベースにあるのは全部着物です。僕にとって仕事は趣味みたいなものですが、やはり何をするにもその芯の部分には着物への思いがあるんです」とのこと。
全て、次の世代の人々に真のジャポニズムを受け継ぎたいという使命感も大きな要因になっているとお見受けしました。
今年は六本木ヒルズけやき坂通りの店の他に更にもう一店舗、東京都内に斬新な、上太郎さんならではのショップをオープンする計画をお持ちとのこと。
新しいけれど、奇抜さだけではない、そんな次世代のジャポニズムをもっともっと世に送り出していただきたいものです。

取材・文:大塚 陽子

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第1回 コシノヒロコ 気持ちは新人です。
第2回 岩谷 俊和 新しいスタートを切って
第3回 朝月 真次郎 10月のコレクションに向けて準備をしています。
第4回 武内昭 中西妙佳 金森香 限られた中で一つづつ現実化しています
第5回 花井 幸子 仕事も趣味も好奇心いっぱい
第6回 高島 一精 アイディアはまずテーマと空間をイメージするところから
第7回 滝沢 直己 デザイナーの役割を変えるような方向で考えていきたい
第8回 荒井 沙羅 洋服をただのビジネスツールにしたくない
第9回 中野 裕通 僕にとって洋服は究極の趣味といえるかも
第10回 鳥居 ユキ 何事も自分からまず動くこと
第11回 岡 正子 やっぱり繊維が好きなんです
第12回 丸山 敬太 スタンダードになりたいな
第13回 石田 欧子 帽子は特別なものというイメージはなかった
第14回 ガッツダイナマイトキャバレーズ
第15回 前田 徳子 私はただひたすら旗を振っているだけ
第16回 菅井 英子 クリエイティブコンセプトは伝統と文化
第17回 津村 耕佑 ファッションは日常の中で起こっているエンターティメント
第18回 宇津木 えり ストレスはイベントやショーで発散してます
第19回 甲賀 真理子 継続は力、継続しないと意味がない
第20回 野田 源太郎 今年はHEATHのことを自分が知っていく時期だと思っています
第21回 荒川 眞一郎 形にするまではやめられない
第22回 安達 稔 将来の夢はクリエイティブのネットワークを作ること
第23回 桑原 直 自分の作品は自分で撮影しています
第24回 松本 与 来シーズンはショーを復活します
第25回 加藤 和孝 自社ブランドをセレクトショップのように展開したい
第26回 堀畑 裕之 関口真希子 将来、“まとふ”とは違うコンセプトのラインをてがけてみたい
第27回 山本 景化 ストレスフリーに貢献できたら…
第28回 真木 喜久子 外に出ていくことが楽しいんです!
第29回 石川 智恵 3才の時からデザイナーになろうと決めていました
第30回 西田 武生 “好きこそものの上手なれ”で。今まで続いたんでしょうね
第31回 畠山 巧 中国でのビジネスは“共に歩む”姿勢が大切です
第32回 鈴木 慶子 久しぶりに達成感を味わってみたいです
第33回 杉本チユキ 僕にとってライフスタイルがファッションです
第34回 小篠 ゆま 香港はとても刺激的でした
第35回 比嘉 京子 やりたいことをやるしかないって見えてきたんです
第36回 今井千恵 上海にショップをオープンします
第37回 スズキタカユキ 5年後、10年後もいいクリエーションをしていたい!
第38回 周布歩美 ため息の出るような服を作り続けたい
第39回 
小野原誠 カッコ良いもの、美しいものが好きなんです


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